おかげさまで、無事?娘の高校受験も終わりました。
娘に電話で「合格の可能性は?」って聞いたら、「2%」との事・・・。トホホ
でも、日々目標に向かって頑張ったその姿は、賞賛の価値があります。
結果は後から付いてくるですよね。結果はどうにせよ、親も一安心です。ホッ

ふと、頭をよぎったのが、下記のエッセイです。数年前に書き留めておいたものですが、お時間がありましたら、ぜひお付き合い下さいね。


タイトル「健互に教えられて…」
長男(健互)が小学校入学と同時に、長女(彩月)と三人で能楽を習うようにした。健互が六才、彩月が四才である。 
私は、素謡からのお稽古、子供達は、お仕舞いからのお稽古であった。
家内曰く、「睡眠薬のようなもの…」のお稽古は、まったく意味もわからず、音律もあわず、ただ大声を張り上げているようなものであった。
やはり、子供達の方が飲み込みも早く、短いお仕舞いなら、あっという間に覚えてしまい、子供の適応能力の凄さを改めて感じていた。
 
そんな中、お稽古を始めて半年余りで、参百名ほど収容できる熊本市内の大ホールが、健互の初舞台となった。
物おじしない性格のようであったが、出番を前にして、トイレの回数も増え、顔も少し赤ら顔となり、周りの雰囲気が健互の緊張を醸し出しているみたいで、「出来るかな〜」、とか「あんまり出たくなくなった…」等と口走るようになった。
「終わったら、ご褒美にマクドナルドに連れていってやるから…。」と声を掛けても、耳に入らない様子だった。
そんな健互を目の当たりにしながら、「どんな言葉をかけたらいいのだろうか…?」とずっと、ずっ〜と考えていた。

先人の教えを思い出し、我が人生を振り返り、いろんな事を瞑想する中で、ふといい言葉が浮かんだので筆をとり、健互の前でゆっくりと読み上げた。 
『一生懸命やったなら、出来なくたっていいじゃない…それが、今の健互だもの…。』 
健互はにっこりと微笑み、「失敗しても怒らん?」「う〜ん怒るかもしれん…でも一生懸命したら怒らん。」「ほんとに一生懸命したら怒らん?」「うんぜったい怒らん、約束する。」といったやり取りが数分間続いただろうか?

出演間際まで、何度も何度もくり返し、「お母さんさっきの読んで〜、お父さんもう一回さっきの読んで〜」と言いながら、その言葉を聞くたびに、ホッとした様子だった。
親の心配をよそに、舞台に上がると堂々とした立ち居振舞いで、初舞台を無事終える事が出来た。
健互の姿も大きく見えて、色紋付袴姿も輝きを増していた。
無事出来た喜びに感動し興奮冷め遣らぬ中、「早くマクドナルドに行こう!!」の健互の言葉で我に返った。

改めて、我が子に一生懸命さの大切さを学ばせてもらった。 茨木國夫