5ab757a8.jpg京都での出来事を聞いて下さい。

京都で3月中旬の加納さんの会の「染織工芸作家展」を早朝より並んで仕入れることが、今年で7年目になるでしょうか・・・。
その当時を思い出すと、「早朝より並んで、かつ目の色を変えて走って仕入れるなんて、変わった人たちがいらっしゃるもんだ〜。」って思ってました。
それがなんとそれを見た翌年から、自分達も並んで元気に走り回っているなんて。
「知らぬが仏」っていう諺もありますが、我ながら笑ってしまいます。

12日(月)は仕入先さん周りで一日が過ぎ、夜は翌日(13日)の本番に備えて10時過ぎには京都三井ガーデン三条で休みました。
・・・がしかし、嘘みたいな話ですが・・・、加納さんの仕入れの途中にフラッとして上手く仕入れることが出来なくなったり、何故か特価品もあったりという…夢まで見ました。
夢枕にも現れつつ…5時過ぎに起床し、6時ちょい過ぎには会場の京都・都メッセに着きました。
警備員室の横を通り、会場の前に行ってみると、なんとお一人さん先にいらっしゃってました。
お話を聞くと5時半にはいらっしゃっていたそうで、重要無形文化財保持者の宮平初子さんの訪問着が欲しいとの事・・・。
実は私も今回の一番狙いが、宮平初子さんでしたので「どうしよう。走って勝負に行けば勝てる自身もあるけど、私より早起きして並ばれているのなら他の狙いに変えた方がいいのかな。」って次第に思うようになりました。

担当者の方と「何処にどの着物があり、どこの先さんが何を狙いにくるか?」という戦術をねっていましたが、いろんな相手さんは「いばらきさんは何狙いですか?」(走るのが速く狙ったものは必ず取りに行くので)が私の知りえぬ所で会話が飛び交っていたそうです。
なんか自分でもびっくり。でも反対の立場から考えたら納得…です。
初子さんの訪問着をあきらめたなら、やっぱり宮平初子さんの帯狙いです。会場が広いのでまず、一番遠い正面に全速力で走り、帯をゲット、そして菊池さんを始めとした全国で超品薄の商品を、ほぼ満足いく形で仕入れることができました。


戦いわずか15分ほどでしょうか。
ひと段落つくと、担当の山代知明さんは息をきらして、汗をぬぐっていらっしゃいました。
その後も展示会場にいて、じっくりと染織家の作品を拝見しましたが・・・、
毎年の事ですが、なんとも言えない気持ちにさせられます。
それは、作り手(染織家)は、数ヶ月いや構成から作品仕上げまでには数年を要するものもありますが、そんな我が子を育てるようにして創られた思いのこもった作品を、わずか数秒で判断して仕入れしていいものかと思う気持ちです。
私にはどうすることも出来ませんが、ほんと作り手さんの思いを考えると胸がいたくなります・・・。

私も実際に織っているのではないので、作り手の思いにはかないませんが、一人でも多くの方々に、その作り手の思いを伝え、その価値観を少しでも共有出来ればと思います。
なんか横道にそれてきたような気がしますが、頑張っていきますので今後ともよろしくお願い申し上げます。
長い文章になりましたが、お付き合い頂き誠にありがとうございました。
           感謝・合掌  染織工芸サロン和の國  茨木國夫