和の國ファミリーのみなさま、こんにちは。
まずは、新刊の『「和」で幸福になる三十三箇条』(茨木國夫著)
第三章 楽しみながら金運がよくなる和の秘訣
小見出し---17 「ファスティングでモノも心も軽くなり金運上昇」の一節をご覧ください。


★(〜前略〜)
あるお客様から、お電話を頂いた時の話です。
「先程は、お邪魔しました。主人も店の雰囲気など気に入ってくれて良かったです。ちょっとお願いなのですが、主人は安いのでいいと言いましたが、一番良いものを勧めてください。洋服もそうです。安いのがいいと言って買っても、結局一番良いものしか着て行きません。袖を通してないスーツが山ほどあります。お金も無駄だし、場所も無駄です。だから、少々強引でも大丈夫です。あの結城紬を勧めてください」と。

賢い奥さまだなーと敬服すると共に、僕がかつて「きもの宣言」してからのことが走馬灯のように蘇ってきました。僕も、安物からスタートしましたが、結局知れば知るほど良いものが欲しくなり、一千万円以上のお金を着物につぎ込み、何のために働いているかと、悩んだほどでした。
良いものを一つ買って、ずっとずっと使い続けるという価値観も大事だと思います。

極端な例ですが、「最低限、揃える着物は?」と問われたら、「礼装用の訪問着と、僕のお勧めする結城紬と、雨天時に大活躍の木綿の着物です」と答えるかもしれません。これはあくまでもほんの一例であって、やはり全国各地に優れた染織品が数多く継承されています。(〜後略〜)




写真 (39)

お付き合いくださり、誠にありがとうございます。
「僕のお勧めする結城紬」。つまり「男が惚れる結城紬」について、僕の持っている価値観で書かせていただきます。
僕達の和服専門店が「結城紬」と呼んでいるのは、ユネスコ世界遺産にも登録された「重要無形文化財」のことです。
誤解を恐れずにお話させていただきますと、ちまたで「本結城(ほんゆうき)」と呼んでいらっしゃる方がありますが、元々、「結城紬」は「結城紬」であり、「石毛紬」を「結城紬」のような錯覚を持たせて販売するから、「本結城(ほんゆうき)」などという言葉が出回ってくるわけです。

実際、全国の百貨店などでも、「石毛紬」を「結城紬」のように販売なさって、お客様は結城紬を買ったと思ってらっしゃる方もたくさん見受けられます。
悲しいかな、これがある面では現状とも言えるでしょう。

また、「結城紬」は、「地機(じばた)」と「高機(たかはた)」があります。
証書で見分けることもできますが、僕はほとんど証書をみません。今は、ものを見ただけで地機か、高機かわかります。
それは、洋服を処分し、着物だけの生活を20年続けたからです。
高機は、僕の中では「買ってはいけない」リストに入っています。その理由はカンタンです。結城紬の本当の風合いが全然味わえません。その値段をだすならば、もっと価値のある着物があるからです。





さて本題です。
「男が惚れる結城紬」ですが、それは160細工(ざいく)糸使用(着物の幅38センチに、亀甲の文様を、160個織り込むために使う糸)を使用した縞の結城紬です。
もちろん、200亀甲の結城紬などなど、もっともっと高価で手に入りにくい結城紬などありますが、一般的に結城紬を着ていても結城紬なにか分からずに、普段に着れるという観点や価格面、耐久性などからみたら、僕はこれです。


僕は、この商品に過日、京都の織物メーカーさんで出会いました。
160細工糸の柄物の飛び柄や全体柄は見かけますが、縞柄を織られていたのです。
一目惚れしました。
普通なら絣(かすり)をくくるために極上の糸を使っていますが、敢えて極上の糸で、縞を織られたのです。


僕は、その姿勢にも感動しました。
縞の着物を織るには、160細工の糸を使う必要がまったくありません。100細工(着物の幅、38センチに亀甲の文様が、100個織り込まれているために使う糸)の縞でさえ、希なほどです。
同じ文化財の結城紬でも、実は違います。
誰が糸を引くかで違うのです。縦糸を引く人は、縦糸を引く人。横糸を引く人は、横糸を引く人、同じ人が同じリズムで引けば、均等な美しい糸が引けます。その先さんは、糸を引く人を抱えているというのが、また素晴らしいところです。

だから、160細工の糸が取れるのです。同じ人の縦糸・横糸なので、まゆも、同じ時期の繭を引くことができ、それが一反の反物となるから、仕上がりも美しいのです。
また、織子さんも大事な役割ですが、後継者育成も考え、手が落ちないように、E難度のものづくりに取り組まれています。

また、メーカー・問屋・小売業が入り乱れる中、その織元さんは、前に出るというか、メーカーが消費者販売をなさることなく、「ものづくり」に生命をかけてらっしゃいます。
餅屋は餅屋という言葉があるように、とにかく、良いものづくり、それだけに全精力を注ぎ励んでらっしゃいます。
男の中の男、「一途に一本道」のいい生き方です。


今の世の中で、これだけこだわったものづくりをなさることに・・・。
そうやって、良いものをしっかり作っていただけるからこそ、我々も良いお仕事が出来て、本当に着物が好きな方にお勧めできるのだと。そして、お求めくださったお客様が一番喜んでいただけると・・・。
そのことが、一番僕は嬉しいです。


極上の逸品でございます。
人生の伴侶として、師匠として…お側においていただくのは、どちらのどなた様でしょう。。。!(^^)!
いつもお付き合いくださり、誠にありがとうございます。
きものサロン和の國 茨木國夫拝